ニッサンセレナ カギ製作 イモビライザーモドキ
南城市からカギ製作の依頼が入りました。ニッサンセレナです。
お客様からの話を聞いてみると、ステラリングノブらしき物があり、セキュリティ搭載車でイモビライザーが付いているとのことでした。
ドアをピッキングで開けます。
そこからどうやってカギを作るかを判断します。
上記の画像を見ても分かるように、運転席側からは作業スペースが取れません。
しかも、内張りをはがさないとシリンダーが取れるタイプではなかった為、助手席からの覗きによるカギ製作になりました。
今回のセレナは稀に見ないタイプの車でした。
なんと!ドアシリンダーに7ピンしかピンがないのです。
通常のシリンダーにはピンが8本あります。
ドアに7ピンしかピンがない!
ピンの追加で苦労しそうです。
しかも、1の段差が2に見えるです。
更に、段差が間違っているのにカギが回ります。
今回はハマリにハマって2時間ほどかかりました。
ドアのカギを製作するだけの作業なのに!
IG(イグニッション)はシークレットピン3本の追加作業になります。
通常のカギならピン2本を追加して終わりですが、イモビライザーなので鍵が当たってとしてもステアリング、ノブ(エンジンスイッチ)は回りません。
カギ製作についての疑問点
イモビライザーの場合、10ピン+1ピンをすべて削ってからの登録なのか?
0番のみでステアリングのリリースなのか?
最終的に分かった事なのですが、ニッサン車の場合、0番のみのカットでピンコードでステアリングリリースできるようです。
(検証はしてませんが聞く所によるとです)
今回は確認の為、知り合いに電話で聞いてみました。
鍵屋:セレナの7ピン(ドア側)は初めてですけどやった事ありますか?
知り合い:ないです。その前にセレナの型式はなんですか?
鍵屋:TC24です。
知り合い:あっ!それ!イモビライザーではないですよ。
ニッサンセレナに関しては、イモビライザーモドキがある事を初めて学んだ瞬間でした。
そこで初心に戻って、イモビライザーなのか?を1から確認しました。
窓ガラスにセキリティーのステッカーが張られてます。
イグニッションを見てみます。
上記のような形だとイモビライザーです。
次に、メーター周りに鍵のランプ等があれば間違いないのですが、通常はエンジンスイッチをみて判断する傾向があり、私自身も間違いなくイモビライザーと思っておりました。
しかし、イモビライザーではありませんでした。
イモビラザーモドキですかね。
完全に騙されました。
結論としましては、車検書の型式の欄に「TC24」ならイモビライザー無し、「TC25」なら有りという事です。
確認の為、エンジンにカギを入れて回してみます。
もし事前にイモビライザー有りと思っていて作業した場合、相当ハマっていたと思います。
今回、運がいい事に残りのシークレットピンはすべて1でした。
普通は、1番・2番が1という事はありえませんが、特別なのでしょうか。
もしかしたら、イグニッションは4番~10番までしかない可能性もあります。
今回の経験で学んだ事は、
①イモビライザーの場合、0番カットで鍵が回る可能性が有ります。
(TC24も0番カットだけで回る可能性もあります。)
②TC24ならイモビなし、TC25ならイモビ有り。
③セキュリティーステッカー、ステアリングノブ、セキュリティーランプだけで判断すると痛い目にあいます。
④TC24については、シークレットピンはいつもの法則に当てはまらない。
⑤ドアの7本ピンの場合は、IGは1番と2番は無い。3番は不明。
今回はとてもいい経験をしました。
お客様にはイモビライザー料金ではなく、通常のカギ製作料金で安くなったので喜んでました。