ニッサンエクストレイル 鍵の製作

鍵をなくしたと連絡があり、沖縄県宜野湾市大山に行く事になりました。
 
現場は立体駐車場です。
 
お客様から詳しい話を聞いた所、那覇市松山で酒を飲んで帰りのタクシーに鍵を忘れたらしく、心当たりを色々と問い合わせても見つからないので依頼したそうです。
 
酒は飲んでも呑まれるなという言葉は、正にこの事を言うのだと思いました。

今回の依頼車は、ニッサンエクストレイルです。今回は新人君に作業を行ってもらいます。

車のカギ穴を覗きカギを作る

鍵の製作に慣れてもらうために、新人君にはコード製作で鍵を製作しないように指示しました。
 
新人君には、鍵穴をスコープで覗いて貰い、ピッキング作業でピンの位置を確認、段差の読み込みによる鍵の製作を行ってもらいます。
 
本来は、基本をマスターしてからの方が覚えやすいのですが、練習では得られない経験を積む為にやってもらう事にしました。
 
練習では出来ているので大丈夫だと思います。
 
隣で新人君の作業を見ていると、ドアの鍵を作る事に苦戦してます。
 
とりあえずピッキングをして、ドアを開ける工程で段差を見極める事が重要です。
 
しかし、ドアを開けるだけで苦労しているようです。
 
ヒントを与えずにひたすら見守ることにしました。

車の鍵を開ける時に苦戦する時は段差を読むことで割りと簡単に開く

覗きによる鍵製作を極めるには、通常の鍵開けでも段差を読むように心がける事です。
 
それは、ある程度の技術力が上がると技術を高める努力をしなくなるのが鍵屋です。
 
ポイントは、紙とペンを用意して段差を読みながら開けると以外にも簡単に開きます。
 
さて、新人君が鍵を作成しましたが1本目は失敗に終わりました。
 
失敗は成功の元と言う言葉があるぐらいなので失敗をさせて経験を積んでもらいます。
 
2本の失敗でようやく、ドアの鍵が完成しました。
 
残りは、イグニンションの2ピンだけです。
 
新人君がインスタでわからないと質問してきたので、質問には答えずに調べてみて?と言うだけです。
イグニッション残り2本を検索すると、4種類に絞れました。
 
そこで、IGを覗いて更に2分の1の確立まで絞る必要があります。
 
IGを2種類まで絞れました。
 
※IG=イグニッション
 
最終的には4本の失敗。
 
1時間以上かかっての5本目でようやく完成。
 
鍵を作成している本人にとっては短い時間ですが、待つ側としてはとても長い時間でした。
 
エンジンをかけてみます。
 
無事に鍵が完成しました。
今回、数か月に渡り新人君を教えてきましたが、教えているつもりが教えられてるという事に気がつきました。
 
私自身も初心に戻る事ができ、更に技術が上がって苦手なハーフタンブラーや外車などの鍵開けレベルが数段UPしたように感じました。
 
私は、今回の現場指導で何かを得たかもしれません。
 
指導する事で得る技術は、こんなにも自分の技術もレベルUPさせるんですね。
 
人に教える事で自分の復習になる。
 
私はそう思いました。
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